パノラマ写真をお手軽に撮影する場合は、RICOHのTHETAを是非おすすめします。
THETAだけではパノラマ写真を撮るだけになってしまいますので、掲載までの流れを作るための準備をご説明します。

THETAで撮影するために必要な機材

THETAの撮影は下記の機材があると撮影できます

・パノラマ写真撮影用カメラ
・カメラ固定用一脚
・スマートフォン
・スマホアプリ(Googleマップ、Googleストリートビュー、THETA S)
・PCアプリ(RICOH THETA)
・Googleアカウント

パノラマ写真撮影カメラについて(RICOH THETA

2016年10月当時は、THETA sという黒いボディの機種しかありませんでしたが、現在は廉価版のTHETA sc、4KのVR動画が撮影できるTHETA Vという3機種あり、THETA scだったら24000円くらいで購入できます。外観はサイズこそ多少違いますが、見た目は全く同じです。

愛用しているのは左のTHETA s、右側のTHETA scです。仕様の違いは動画の連続撮影時間(THETAsが25分、THETAscが5分)とシャッター速度、インターフェイスの違いなので、定点画像を撮影する場合はどちらを購入してもOKです。

パノラマ写真(360度写真)を撮れるカメラは他にも出ていますが、解像度が低くGoogleストリートビューの推奨画素数に合わないものや、THETAより更に接続が不安定なもの、アフターサービスが不安なものなどがあるので、THETAをおすすめします。

THETA撮影の品質とスマホアプリの撮影

THETAの画素数ですが、展開画像にしたときの画像サイズは、横5376✕縦2688ピクセルになり、Googleストリートビューの画像のルールをギリギリクリアしています。

ちなみに、パノラマ撮影はスマートフォン単体でもできます(というより、スマートフォンの方が画素数が多く、愛用中のNexus 6Pで撮影したパノラマ写真のサイズは、横8704✕縦4352ピクセルにもなり、非常にキレイに表示されます)。

スマートフォンにGoogleストリートビューというアプリをインストールすれば、アプリのカメラ機能で、パノラマ撮影が可能になります。 ただ、撮影方法にかなりクセがあり、かなりコツが必要です。私はスマートフォンでの撮影をある程度キレイにできるようにする、撮影のコツをつかむのに(そもそも全天球画像がどうしてできるのかを理解すれば、簡単に答えがわかった)半年!近くクセをつかむことができませんでした。

一眼レフ撮影すればわかりますが、球体に多角形を貼り付けるような形で撮影される、つまり、スマホの撮影はレンズを出来る限り撮影の中心点から外さないよう、ぐるぐる撮影するとキレイにつながります。 イメージで言うと正20面体の面に、外側に向かってカメラを置くような感じです。

アプリの性能が非常に高く、手持ちで「だいたいこれくらいが中心点で撮ってるんだよ」くらいのキモチで、95点くらいの撮影ができます。 野球のボールを目の高さに置いてあると想像しながら、そのボールの周りにスマホをベタベタ外向きに貼り付けて撮影する、という空想をして撮影すると非常にキレイに撮れます。
あと、正20面体の天頂と底で2回ずつ撮影する作業が追加になります(これが慣れないと難しいし、底の撮影でズレると、自分の足が写ったり、おかしな映像が映り込みます)。
下のパノラマ写真「照徳寺」の駐車場で撮影したパノラマ写真は、全周比較的キレイに結合され、足元もキレイに結合されました(少し直しています)。
撮影中に何だか変な視線を感じましたが、大当たり。どっかに白黒のネコがいて、アホな格好をして撮影していた姿をずっと見ていました。

一脚の準備

厳密に言えば、一脚ではなく、短足の三脚がついた棒、になります。景色のパノラマ写真を撮影するときは「自身が映らないようにする」という、通常では考えらないことに配慮が必要です。
THETAを手持ちして、シャッターボタンを押して撮影するとわかりますが、自身の指と腕が思い切り写り、空間の1/3くらいを占めてしまうような、格好悪い映像ができます。

市販されている「自撮り棒」に、自立する「短足三脚」を使いしたような「一脚」が販売されているので、それを一つ持っていると非常に重宝します。
左の写真がそれで、伸ばすと80センチ位になります。1400円前後で販売されています。

最近は、360度写真専用に設計された一脚があり、2000円~3000円で購入できます。
足は非常に細く、雲台のロックつまみもカメラにギリギリ隠れるような設計がされていて、カメラの下側にほとんど一脚が写らないようになっています。

THETAが比較的重いので、軽くなった一脚を使うときは、くれぐれも倒さないよう、気をつけてください。
THETAクラッシュ」を必ず読んで下さいね。

スマートフォンの役割

パノラマ写真をTHETAなりスマホ単体で撮るためと、撮った映像をGoogleマップへアップする作業のため、スマートフォン、またはタブレットは絶対必要になります。

もちろん、PCでも、パノラマ写真をアップロードする機能+歩けるように写真と写真を結合(コンステレーションといいます)するソフトウェアはありますが、ほぼ有償になります。

なぜかパノラマ写真のアップロードと結合(コンステレーション:右写真)は、2017年現在、基本的にはPC(パソコン)だけでは作業できません。スマートフォンでアップロードとコンステレーション、PCで誤ってアップした画像を削除する分業をすることで、無料で作業することができます。
したがって、スマホ、PCそれぞれ工程を分業することになります。

推測ですが、Googleマップ、Googleストリートビューアプリは、スマートフォンで用いることが前提だからだと思います。

また、経験則ですが、iPhoneより、Androidの方がアプリの新機能搭載が早く、機能的・動作的にも優れています(そりゃ、Andoroid OSを開発したのはGoogleなんだから当たり前ですよね)。

私はiPhone、iPadも愛用していますが、撮影やGoogleマップへの掲載作業を一通り行うのであれば、タブレットもスマホもAndroidをオススメします。AndroiodOSも6.0以降であればぬるぬる動くところといい、iOSと全く遜色ありません。

スマートフォンの「バッテリー」

THETAの撮影をスマートフォンで行うと、非常にバッテリーの消耗が早く2時間も持ちません。
携帯バッテリーは必ず持ち歩いています。

スマートフォンアプリ(THETA S)

RICOH THETAは、本体にも撮影用のボタンがありますが、指でそれを押すと自分の手がモロ写り。

なので、便利な機能があります。スマートフォンへTHETA Sというアプリをインストールすれば、離れたところに隠れて撮影ができます(この作業が結構しんどい)。

 

スマートフォンアプリ(Googleストリートビュー、Googleマップ)

スマートフォンのアプリはもう一つといいますか、2つ必要です。

おなじみのGoogleマップと、Googleストリートビューです。Googleストリートビューの映像に、パノラマ写真が使われていることを知ったのは、THETAを購入する前でした。

パノラマ写真は、推奨のカメラを使えば簡単に撮影できて、Googleマップに簡単に掲載できることも知りました。

つまり、Googleマップで見るだけじゃなくて、パノラマ写真を掲載すること=Googleストリートビューの映像になる、ということなんです。

PCアプリ(RICOH THETA)

パノラマ写真として保存されたJPEG画像をぐるぐる画像にしてくれるアプリです。PCにインストールして使います。使い方は簡単。起動してからパノラマ写真をドロップするだけ。
JPEG写真が360度映像と判断すると、ぐるぐる表示にしてくれる、素晴らしいビューワです。
Googleストリートビューの場合は画像の歪みが出ないよう表示してくれますが、このアプリはあえて超広角画像の表示ができるようにしてあり、操作していると非現実的な画像を楽しめます。

Googleアカウント

Gmailはポピュラーなので、スマートフォンをお持ちの方であれば、iPhoneユーザでもGoogleアカウントを持っているかと思います。
Googleアカウントを持っている場合、Googleマップアプリ、スマートフォンのGoogleストリートビューアプリは必ずアップロードで利用します。
コンステレーション(パノラマ写真とパノラマ写真をくっつけて歩けるようにする作業)作業も、Googleアカウントでログインされた状態でなければ操作できません。